22日土曜日に、反ケイコ派のデモが全国的に開催されました。

このデモは、学生、労働組合、市民団体、フェミニスト団体などが中心となって、国内の様々な地域で行われました。

そして調べてみると、私たちの住む街トルヒーヨでも集会が行なわれるという情報が!!

せっかくなので散歩がてら見に行ってみました。笑

この集会はトルヒーヨ旧市街にあるエル・レクレオ公園で行われていました。

大きく「全国大行進#フジモリは二度といらない」と書いてあります。このケイコ氏の顔が長州力さんに見えるのは私だけでしょうか?


トルヒーヨでは、FREPOLL[Frente Popular de Lucha de La Libertad(ラ・リベルタ州闘争人民戦線)]という団体が、このデモを呼びかけました。


「ケイコは行かない! 記憶と尊厳によって フジモリは二度といらない」って書いてます。


全国デモの合言葉「ペルーの為に#ケイコは行かない」と書いてある横断幕

教員の労働組合「ペルー教育労働者統一連合(SUTEP)」のラ・リベルタ州支部の横断幕「新たな憲法の為に! 新自由主義の現状維持にノー」と書いてます

カスティーヨ氏が2017年の教育関係者のストライキ後に設立した教員の労働組合「FENATEPERÚ」の横断幕。カスティーヨ氏は2020年10月までここの代表だったようです。




「自信作なんだ」と笑顔で見せてくれたおじちゃん。汚職を表すネズミの絵が多かったです。













全体的にはそこまで人数は多くなかったという印象でした。
あと、憎悪に満ちたシュプレヒコールやプラカードの内容とは裏腹に、危ないという印象はありませんでした。ただ、ほとんどの人はマスクをしていましたが、マスクを外して叫んでいる人もいたので、写真や動画を撮ってすぐにその場を離れました。




その後、数ブロック先のトルヒーヨ市の中心であるアルマス広場に行くと、今度は逆にケイコ氏支持者の集会が行われていました。

ケイコ氏は選挙キャンペーンでサッカーペルー代表のユニフォームをいつも着ており、支持者もこのユニフォームを着ていました。ちなみにペルー代表選手の数名が「ユニフォームを着て民主主義に投票しよう!」とSNSなどで発信し、暗にケイコ氏の支持を呼び掛けていました。




「民主主義にイエス 共産主義にノー」と書いたTシャツ。立派なおなか。

「正しい選択を 民主主義と自由を今守りましょう。私たちは間に合います。」


正しい選択を 私たちはフジモリ派ではなく共産主義を拒絶し、民主主義を守るペルー人です。」


「正しい選択を ケイコの為ではなく、国の為に。民主主義に投票しよう」


「・私はペルーに投票する ・私は家族に投票する ・私は民主主義に投票する ・私は自由市場に投票します。」その下には「共産主義にノーを」と、ペルー国歌の一説を引用して「我々は自由だ、常にそうあらんことを」と書いています。


代表者?の方が大手メディアRPPの取材を受けていました。


「あなたの仕事と自由を守れ 共産主義にノーを」と書かれたプラカードを持ちながら取材に答えるケイコ氏支持者。


最も有名なマリネラの曲「ラ・コンチェペールラ」を演奏していたケイコ氏支持者の楽団。
個人的にはこの人たちがMVPでした。踊りたかったです。笑


こちらも人はそこまで多くなく、危ないという印象もありませんでした。



反ケイコ派の集会では、ペルー・リブレ党のマークはほとんど見受けられず、「反フジモリ派」や「カスティーヨ氏と近い労働組合などの左派団体」が集まっていた印象でした。
そして、ケイコ氏や父のアルベルト氏への憎悪がすさまじかったという印象です。笑
ちょっとブログに載せるのをためらった文言のプラカードもありました…。

一方、ケイコ氏支持者は、人民勢力党の関係者で集まっていたように思います。ただ、ケイコ氏支持者の集会では、あくまで「反共産主義」を訴えており、カスティーヨ氏などの個人を侮辱していなかったのが印象的でした。

反ケイコ派の集会は、皆さんきっといい人だとは思うんですけど、プラカードの内容や主張している内容が結構過激・攻撃的だったので、正直居心地が悪かったです。笑

お互いに、徒歩数分程の場所で集会を開いていたのですが、衝突したりとかは無く、どちらも時間が来たら解散して平和的に終わったので良かったです。


どちらが勝っても、批判や抗議はこのように平和的でいてほしいものですね…。笑


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8 件のコメント:

  1. IPSOSの最新調査によると予想得票率はカスティーヨ氏52.6%、ケイコ氏47.4%で前回調査より差が大きくなっています。決選投票日まで2週間をきった現時点で再度、差を拡げられるのはケイコ氏にとって厳しいですね。リマ以外の全土でカスティーヨ氏のリードが拡がっている様です。やはり地方では何処でも反フジモリ感情が強いのか、また地方は資本主義より社会主義の方がメリットが大きいと考える住民が多数を占めるのでしょうか。最近行われたリマでの技術陣討論会やキトの民主主義フォーラム(ケイコ氏はバーチャル参加)がケイコ氏にとって有利に働く事を期待したいです。

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  2. そうなんです。IEP(Instituto de Estudios Peruanos)での世論調査では、カスティーヨ氏44.8%、ケイコ氏34.4%と両者とも支持を伸ばしているものの、10%ほど差が大きくなっています。(前回は約7%の差でした)

    このタイミングで差が開くのはケイコ氏にとって厳しいと思います。
    ただ、チョタ市での討論会後ケイコ氏が支持を伸ばしたという事もあるので、23日に行われた討論会で支持がどのように動いたか、また次の討論会でどこまで支持を伸ばせるか…。
    討論会見ていましたが個人的には、明らかにケイコ氏陣営の有利に働くものだったと思います。カスティーヨ氏陣営はあまりにも内容が薄かったので…。
    次の候補者討論会では、カスティーヨ氏を圧倒しなければケイコ氏の勝利は厳しいと思います。今週日曜日は正念場ですね。

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  3. 5月25日に日本で大きく報道されましたがセンデロ・ルミノソがフニン州で子供2人を含む14人を虐殺したそうですね。この時期に何故こんな事をやるんでしょう? 逆にカスティーヨ氏の足を引っ張る事になるのでは。カスティーヨ氏は一切の暴力行為は許さないと言っていえる様ですが口だけでしょう。センデロがカスティーヨ氏をバックアップしている以上無関係と言えません。もしケイコ氏が大統領になれば昔アルベルト・フジモリ元大統領がやった様に徹底的に掃討作戦をやって弱体化させるでしょうがカスティーヨ氏は何もしないでしょうね。そう言えばケイコ氏は先日フニン州で支持者を前に演説している動画をアップしていましたね。まあペルーの地方は何処に行っても反米左派の活動が活発なのでしょうね。

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    1. rokkoimport様、コメントありがとうございます!
      そうなんです。本当に悲惨な事件ですよね…。実はその後、犠牲者が16人ということが発表されました。実行したのはセンデロから分派した、ペルー共産党軍事派「MPCP(Militarizado Partido Comunista del Perú)」を称するテロ組織のようで、現場にMPCPのビラがまかれていたようです。事件が起こったこの地域は、ペルーで最もコカの栽培が盛んな地域らしく、コカインの密造・密売を資金源にしている、こういった麻薬テログループの活動が活発なようですね。

      チラシには、事件の被害者が「売春ビジネスやアルコール、ドラッグの無差別販売に関わっていた」として「社会の浄化」という理由で行ったそう…。もう本当に訳が分からないです…。

      また、チラシには投票のボイコットを訴えたり、「ケイコ氏に投票する者は裏切り者だ」とか「¡Nunca más fujimorato, nunca más Fujimori! Nunca más Keiko Fujimori」とか書いてあったみたいです。
      選挙前に影響力を誇示したかったんですかねー。もう彼らの思考回路は理解不能です。

      カスティーヨ氏もMovadefとのつながりが指摘されていますし、ペルー・リブレ党はセロン氏やセンデロとつながりのある党員がいたりと、もうめちゃくちゃですからね…。

      やはりペルーにおける地方の貧困は、改善していると言ってもまだまだで、彼らに希望を見せられなかった政治にも大きな問題があるんでしょう。あと、汚職が多く政治への信頼感が著しく低いというのも、「アウトサイダー」や「急進左派」を生み出す土壌となっているんだろうと思います。

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  4. ペルーの汚職についてですが2011年にケイコ氏を破って大統領に当選した急進左派の元軍人、ウマラ氏も2019年に汚職(マネーロンダリング)の罪で起訴されていますよね。その後、証拠不十分で取り下げになったのでしょうか?ペルーでは汚職は右派、左派関係なく起きる様ですね。ペルー国民は左派の方がクリーンだと思っているんでしょうかね。決戦投票が近づいて来ましたが正に勝てば官軍、負ければ賊軍でしょう。不正選挙で勝とうが武装闘争で勝とうが勝った者が正義になってしまいます。歴史は勝者によって作られるです。ケイコ氏は負ければたぶん懲役30年の刑で刑務所行きでしょう。エクアドル辺りに亡命できれば良いですがおそらく難しいでしょう。決選投票後、直ちに出国を防ぐため軟禁状態になるかもしれません。ケイコ氏の勝利を心から願っております。

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    1. rokkoimport様、コメントありがとうございます!
      ウマラ氏の汚職容疑に関しては、現在も捜査が続いています。今は制限付きで釈放されている、という状況のようですね。

      仰る通りペルーの汚職は左右関係ないみたいですね…。
      ただ左派(政党や支持者)からは、「右派(特にフジモリ)が大手メディアや大手企業を牛耳って私腹を肥やしているマフィアだ」という意見をよく耳にしますね。
      最近ではテレビ局も「ケイコに味方するマフィアの一味」だとして、ペルー・リブレ党の支持者が報道記者に暴力をふるったという出来事がありました。
      このように様々な「敵」が作られていくんでしょうね。

      ケイコ氏は、すでに起訴されているので、負けた場合は裁判プロセスが進むと思われますが、まぁ無罪となることはないでしょう。また、亡命も現実的に不可能でしょうね。

      私もカスティーヨ氏が勝つとペルーにとってあまりにもリスクが大きすぎるので、ケイコ氏に勝ってもらいたいと思っています。私も含め、ペルーに住む多くの外国人にとっては、かなり緊張感のある選挙戦となっています…。
      ペルー人の皆さんの判断を信じるしかありませんね。

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  5. なるほど、、
    ペルーにいるものとしてとても勉強になります。
    共産主義思想は、よくないですね、、、
    民主主義でないとですよね
    共産主義をすごく反対していたのはお父さんのアルベルトさんで、犠牲者がそのために出たのはありますが、、、
    結局、汚職をして、賄賂がたくさんありました、、
    そして、多くの人が亡くなってしまったわけですが、
    けいこさんは、そのお父さんの犯してしまったことに対してどのように思っているのか、そしてその税金を使って色々とたくさん教育を受けされていただき、ここまでの地位も築いたわけではあると思うので、、
    けいこさんがこれから本当にペルーの国のためにするのか、お父さんの負債も背負ってやれるのか、そこらへんの覚悟がどうなのかなと思います。
    ペドロさんは、今日、わたしは先生の仕事だけの給与で、大統領として給与もらいませんと宣言していましたね、、
    なんか、チョータのギャングでテロリストだったとか、色んな変な噂があったのですが、
    実際はちゃんとしたクリスチャンで、お祈りを捧げてから、仕事をするような方だと聞きました。
    実際はどうかわかりませんが、、
    けいこさんとペドロさんのどっちかがいいのかとなると、、ペドロさんの方がいいのではないかという感じですね。

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    1. Masahiro様 コメントありがとうございます!

      ケイコ氏の父であるアルベルト元大統領の評価は難しいですね。
      悪いところだけ見ると確かに「最悪な人物」なのですが、テロリズムとハイパーインフレという大きな危機への対応に関して、どちらも解決したという結果を出したのは事実です。
      そんな危機対応の中で、様々なことがありました。テロの犠牲になった方や、テロ対応の部隊に間違って殺されてしまった方…。とても悲しいことです。

      ただ、正直何が本当で何が嘘かも分からないほど様々な情報が氾濫しており、ペルーにおける「悪い部分」を全てアルベルト氏に押し付けている部分があるようにも感じます。もちろんアルベルト氏に大きな責任があるのは間違いなく、その罪を償うべきだとは思いますが。

      ただ、ペルーには「フジモリズム」への大きな拒否感や批判がある一方、現在もフジモリ氏を支持する層がおり、その層の支持によってケイコ氏が3度も大統領選で決選投票に進んでいるという事実からも、「フジモリズム」というのは、まさに評価が分かれる勢力なんですよね。


      カスティーヨ氏は「いい人」ではあると思います。噂の「ギャングでテロリスト」というのは事実ではないでしょう。
      しかし、カスティーヨ氏は教職員の労働組合を率いて運動を行っていましたが、その組合の中にテロ組織とかかわりがある団体のメンバーがいたのは事実です。
      また、彼の所属するペルー・リブレ党の創設者で、党の書記長を務めているセロン氏も汚職で有罪判決を受けた人物で、マルクス・レーニン主義者という人物ですし、党員の中にテロ組織関連(MOVADEF)のメンバーがいるのもメディア各社で報道されています…。(うち1人はテロ組織との直接的な関連の容疑で裁判が行われています。)

      そして、彼らの政策案を見ると、個人的にはペルーの経済にとって良い影響をもたらすとはとても思えないので心配です。

      カスティーヨ氏がセロン氏やペルー・リブレ党と距離を置き、現実的で経済を悪化させないような政策提案してくれればいいんですけど… それも現実的に無理でしょう。

      まぁだからと言ってケイコ氏が素晴らしい、という訳でもなく…。笑
      彼女自身も汚職事件の「被告人」ですからね…。
      まさにどちらが「Mal Menor」かを選ぶという、ペルー国民にとって非常に悩ましい選挙となりますね。

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