ペルーでお祝いされている色々な記念日を紹介するコーナー!今回は

10月31日「クリオージャ音楽の日」

を紹介します♪


スペイン語の「クリオージョ(クリオーリョ)」というのは本来、アメリカ大陸のヨーロッパによる植民地化において「ヨーロッパ系(基本的にはスペイン人)の親を持つアメリカ大陸で生まれた人を意味する言葉です。そこから「その土地で生まれた」や、「その土地固有の」という意味合いの形容詞としても使われることもあります。しかし、この言葉は本来の意味以外でも国によって使われ方が違い、広い意味を持つ言葉でもあります。


ペルーでは、一般的に「ペルー沿岸地域の音楽や食べ物を指す形容詞」として使用されていますね。
ペルーの「クリオージャ音楽」とは、ペルーの植民地時代に、「ペルーへやってきたスペイン人たちや黒人たちがペルーという土地で生み出した音楽」という事になります。

「クリオージャ音楽の日」は、この音楽に敬意を表し、さらなる発展を目的として1944年に制定されました。元々は「10月18日」を記念日としていたのですが、リマを中心に盛大にお祝いされるカトリックの「奇跡の主」(Señor de los milagros)の記念日と被るため、後にクリオージャ音楽の日は「10月31日」に変更されました。
そしてその後、ペルーのクリオージャ音楽の歌手として最も尊敬される一人で、その歌声で国民を魅了してきた「ルチャ・レジェス」(Lucha Reyes)さんが同日10月31日に亡くなった事によって、その日付はより意味を持つものとなりました。


ペルーのワルツ「Vals Peruano」


クリオージャ音楽の代表的なジャンルとして挙げられるのが「Vals Peruano」=ペルーワルツです!18世紀末頃からヨーロッパで愛好された3/4拍子の、男女ペアになって踊る円舞曲を「ワルツ」といい、バレエやオペラにもワルツは用いられています。ワルツは世界的に流行していき、ラテンアメリカにはスペイン人たちによって持ち込まれました。

ペルーに入ってきたワルツは、首都リマを中心に発展していきました。独特の力強さと味わいがあり、国民に日頃から愛されている音楽ジャンルの一つです。ペルーワルツの演奏のメインは「歌手」と「ギター」で、その二役は国民に愛されるペルーワルツの重要な存在として国内で注目・評価されています。

(動画:ペルーワルツのショー)
(動画:ペルーワルツのショーその2)

ペルー生まれの楽器「カホン」も演奏に使用されます。このカホンによって、ペルーらしい味わいがグッと引き立ちますね♪

そして冒頭で紹介した、ペルーのクリオージャ音楽の歌手「ルチャ・レジェス」さんは様々なペルーワルツの楽曲を残しています。以下の動画は、ルチャ・レジェスさんの「Como Una Rosa Roja」(赤い薔薇のように)という曲です。

(動画:Como Una Rosa Roja - Lucha Reyes)

個人的に彼女の楽曲の中で印象に残るのは、「Mi Última Canción」(私の最後の歌)ですね。この歌を、亡くなる前日の1973年10月30日に地元の有名なラジオ局で歌い、翌日の「クリオージャ音楽の日」に亡くなられたそうです。すごい話ですね。。。


話は戻りますが、ペルーワルツ以外にも「クリオージャ音楽」として、

ペルー北部海岸地域で生まれ、発展してきた「マリネラ」や「トンデロ
アフリカ系ペルー人達が生み出した「フェステホ」という音楽が挙げられます。

以前、「マリネラの日」や「フォルクローレの日」という記事で「マリネラ」と「フェステホ」を紹介しましたので、今回はもう一つの「トンデロ」を簡単に紹介します♪


トンデロ「Tondero」


トンデロ」はペルー北部にあるピウラ州のモロポン地域で生まれたとされています。トンデロはマリネラと同様、男女のペアダンスです。こちらも、男女ともハンカチを右手に持ち踊ります。音楽の構成もマリネラと似ていますが、ゆったりとしたメロディーと、男女共に低い姿勢で踊るのが特徴です。

(動画:トンデロのショー)

この「トンデロ」は、鶏の求愛を模倣した先住民の踊りと、スペイン人たちによって持ち込まれた男女の踊り、そしてアフリカ人たちによって持ち込まれた「サーニャ」または「ルンドゥ」と呼ばれる踊りが影響を与え合って生まれたと言われています。

そしてそのトンデロは、ペルー北部海岸地域のマリネラ「マリネラ・ノルテーニャ」に大きな影響を与えているとされています。確かに、現在のマリネラ・ノルテーニャのステップには、このトンデロの足のステップに似たような動きが残っています。


実は「クリオージャ音楽の日」の前日10月30日は「トンデロの日」でもあります♪
ペルーでは、音楽や踊りがとても大切にされているのが分かりますね。



まとめ


記念日当日はペルー国内各地で、これらの音楽を楽しみ、お祝いされています♪
お気づきの通り、「ハロウィーン」と同じ日ですが、ペルー人にとってはもちろん、「クリオージャ音楽」を祝う事の方を大切にしていますよ♪

以上、「クリオージャ音楽の日」の紹介でした!



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