実は7月の頭から約2か月間、私シンジの父がバケーションでペルーに遊びに来てました!

ペルー各地を旅行したので、各地の観光情報をご紹介したいと思います。




まず私たちはリマへと向かいました。

この前日には前回に記事で書いたコンクールに出場!(記事はこちら→「新しいチャレンジ」)

元々は父を迎えに行くためにリマに滞在する予定だったので今回のコンクールへのお誘いはちょうどいいタイミングでした♪


そして翌日、はるばる日本からやって来た父と合流!


父は1983年に青年海外協力隊の隊員としてペルーに派遣されました。

もともとはペルー北部の内陸にあるカハマルカという街に派遣される予定でしたが、当時のペルーは共産主義革命を目指す極左ゲリラによるテロが活発だった混乱の時代で、父が派遣される直前に、カハマルカの事務所がテロリストにより爆破されてしまったことで、ペルー北部のピウラ県に派遣されることになりました。

その年のペルー北部はエルニーニョ現象による水害に苦しんでおり、土木技師として派遣された父は特に被害の大きかったピウラ県の山岳部ワンカバンバという街で破壊された橋や道路の復旧などをしていたそうです。

父は帰国後もペルーには何度か来たことがありましたが、仕事の関係で長期滞在は叶わなかったので、今回の父のペルーの長期滞在は1983年に青年海外協力隊として派遣された以来、実に40年振りです。それに、派遣された当時はペルーが混乱していた真っ只中でペルーの観光なんて出来なかったので、実質今回が初めてのペルー観光の旅です!


まずは父の旅疲れも考慮し、トルヒーヨに向かう前にリマに少し滞在&観光しました!

リマでは計1週間ほど滞在しましたが、AirBnBでかなり安く滞在できました。

旅慣れしている方で、少し長めの滞在を予定しているならホテルより確実にAirBnBおすすめですね!


リマ観光は世界遺産でもあるリマ歴史地区へ

大統領宮殿や大聖堂などがあるマヨール広場へ行きましたが、残念な事に警察の何かのイベントがあったようで封鎖されていました…

イベント自体は私たちが到着した時には終わっていて、広場には誰もいませんでしたが、なぜか封鎖されたままでした。警備をしていた警察官に「あとどれくらいで広場に入れるの?」と聞くと

「あと30分ぐらいかな」

と言っていたので、少し近くを散歩しながら待っていましたが、30分が経っても封鎖が解かれる様子がなく、ほかの警官にもあとどれくらいか聞いてみたら再び

「あと30分だよ」とのこと。

いつまでたってもあと30分から時計の針が進みませんでした。笑

なぜ誰もいない広場を封鎖し続けるのかは分かりませんが、仕方ないので広場の周りをぐるぐる回って時間をつぶしていました。しかし結局封鎖が解かれることはなく、仕方なく広場の外側で記念写真を撮るだけにしました。笑








時間を持て余してしまって、お腹もすいていたので、マヨール広場に面したサンドイッチ屋さん「El Chinito(エル・チニート)」に入りました!

このお店はペルー風サンドイッチ「パン・コン・チチャロン」の専門店の一つ。リマにしかありませんが結構あちこちにお店を構えていて有名です。






これはザ・ペルーB級グルメって感じで、誰でも抵抗なく食べれると思います!

味付けされたペルー風チャーシューのような豚肉「チチャロン」と、「カモテ」というオレンジ色をした甘い芋をフライしたものがフランスパンに挟まれているという、シンプルでガッツリ系なサンドイッチ。

このお店では別添えされていましたが、タマネギサラダ「Salsa Criolla(サルサ・クリオージャ)」もこの脂っこいサンドイッチを爽やかに食べやすくしてくれる欠かせない具材です。



味はとっても美味しかったです♪すごいボリュームでお腹いっぱいになりました。

前から気になっていたお店だったので、行けて満足♪



そして一週間ほどのリマ滞在を終えた後、ようやく私たちの住むトルヒーヨに向かいました!


トルヒーヨの中心「アルマス広場」で

嬉しそうな父。笑


この時は「久しぶりのコンクール珍道中」という記事で書いていたように、車が修理中で使えなかったので 

観光客向けのツアーを申し込んで1日かけてトルヒーヨ観光をすることにしました。

せっかくなので、この機会に私たちの住むトルヒーヨの観光地をご紹介しようと思います!


翌日の朝、集合場所であるアルマス広場に早めに向かい、バスが発車する前にアルマス広場に面する「ウルキアガ家邸宅博物館」へ。



この邸宅は16世紀のトルヒーヨ植民都市建設時に建てられ、19世紀半ばに当時普及していた新古典主義建築様式に再建されました。

現在はペルー中央準備銀行支店兼博物館となっており、中を見学することができます。










内部では、新古典主義建築の美しい邸宅の様子や、かつてこの地に興った古代モチーカ文化の土器や、植民地時代、独立後の共和政時代の品が展示されています。

また、かつてこの邸宅には、独立戦争時に南米の独立を主導した「解放者」シモン・ボリバルが滞在していました。博物館では、ボリバルがウルキアガ家にお礼の品として贈った陶磁器なども展示されています。





現在ここは、ペルー中央準備銀行の支店ということもあり、過去発行されていた硬貨や紙幣の展示などもあり、見どころたくさんです!
1872年発行の1ソル硬貨

トルヒーヨ近郊にあるサラベリー港の開港記念硬貨






現在も使われているトルヒーヨ市の紋章 

1537年、トルヒーヨは当時のスペイン王カルロス1世により
「市」の格と、この紋章が与えられました。
「K」の文字は、王の名である「カルロス」のラテン語表記の頭文字です。

スペインの紋章

スペインの紋章だよと説明されましたが、興味があってネットで調べても似たようなものはありましたがこれと一致する紋章の情報が見つからなくてちょっとモヤモヤ。笑



ウルキアガ邸宅博物館(ペルー中央準備銀行トルヒーヨ支店)

CASA URQUIAGA 

(BANCO CENTRAL DE RESERVA DEL PERÚ SUCURSAL TRUJILLO)

住所 Francisco Pizarro Nº 446, Trujillo

営業時間 月曜~金曜 9:30~15:30 土曜日 9:30~13:00 

入場料 無料


その後はツアーバスに乗り、古代遺跡の
Huaca del Sol y la Luna(月のワカ太陽のワカ)」

「私たちのワカへ安全に訪れるために」との看板
コロナ禍の名残りです笑

外から見た月のワカ
奥に見えるきれいな三角形の岩山のふもとに造られています。


太陽のワカと月のワカはトルヒーヨ近郊モチェ地区にあるモチーカ文化(モチェ文化とも)の古代遺跡です。

※「ワカ」とは、アンデス文明において神聖な記念碑的な構造物や自然の岩や湖などの自然の場所を表す単語です。

日本人的にピンとくるように言うと、しめ縄が巻いてあるような思わず手を合わせたくなるような巨石や大樹、神社といった感じでしょうか。


ただ、「太陽と月のワカ」とは後世の人が勝手につけた名前で、実際何と呼ばれていたかは分かりません。


そして、現在見学することができるのは月のワカのみで、太陽のワカは調査が進んでおらず、外から眺めるだけです。


モチーカ文化とは西暦100年から700年ごろにわたってぺルー北部沿岸地域一帯に栄えた古代文化で、統一された国家というよりも、ペルー北部沿岸地域の各地に共通する文化を持った都市国家(政体)が栄えていたと考えられています。

この太陽と月のワカは、モチェ川流域に栄えたモチーカ文化の都市国家(政体)の記念碑的な遺跡で、太陽のワカは政治的な施設、月のワカは宗教的施設として使用されていたと考えられています。

太陽のワカと月のワカの間に人々の居住空間が広がっていたと考えられています。



というわけで、さっそく月のワカへと進みます。


蛇のレリーフ。蛇は地下世界を表す神聖な動物だったそう。
この奥には神官とみられる人物のお墓が多く見つかったそう。


月のワカで一番目を引く大広場

色鮮やかな壁画が残っています

当時の世界観を表すような壁画。不思議で美しいデザイン

レリーフに描かれている人物像。
下の棍棒のようなものを持つ人物は戦士で
上の手をつないでいる人物は神官だそう

この棍棒が当時の武器だったそうで、戦士たちは儀礼的な戦いを行い
敗者は、勝者に武器や衣服をすべて剥ぎ取られちゃったそうです。
だからこの壁画の戦士は棍棒を2つ持っているんですね。
ちなみに、敗者は神にささげられる生贄にされていたと考えられています…

モチーカ(モチェ)文化の神「アイアパエック」の壁画。これは古い時代のもの
頭から蛇のようなものが生えています。

もっと新しい時代の「アイアパエック」
時代が進むともう少し立体的ではっきりとしたお顔になります。
このタイプが一番有名なスタイルで、街中でもこの顔をよく見かけます。
大きな目、ネコ科動物のような牙を持つ口、顔の周りには波のようなものが生え
外側にはエイのような魚が泳いでいる様子が特徴的です。
「アイアパエック」という名前も後世名づけられたもので、本当の名前はわかりません。

他の時代だと、こんな感じ。
この時代のものはなんだか怖い。笑

完全に余談ですが、「アイ・アパエック」の顔を見たときに、私シンジの故郷、奈良県吉野郡にある世界遺産、金峯山寺の本尊「蔵王権現」を思い出します。

金峯山寺の本尊であり、修験道の本尊でもある「金剛蔵王権現」
ちょっと似てませんか?笑
厳しい自然や偉大な存在・畏れるべき存在を擬人化すると
こんな感じになるんでしょうか。



新しい時代の壁画と古い時代の壁画。
月のワカは、過去何度か「更新」されてきました。
モチーカ文化、もといアンデス文明では古い神殿を埋めてその上に被せるように
新しい神殿を建造する、という方法が共通して行われていました。
そのため神殿自体がいわば玉ねぎのような構造になっていて、規模も大きくなりました。
だから「建て替え」というより「更新」なんですね。

アンデスのほうでは石を使った建造物の遺跡が有名ですが、ここペルー北海岸は砂漠なので、石ではなくこのような「アドべ」という日干しレンガを使って建物を建造していました。

それぞれのアドべには印がついています。

誰が作ったアドべか識別するためにつけたんでしょうね。


月のワカを出ると遠くに見える太陽のワカ。
かなり巨大な構造物ですが、これでも3分の2は盗掘目的で破壊されたそう。
いかに大きかったか想像もできません。
でかすぎて、遠くから見てもすごいインパクト!
こちらも早く見学ができるようになるといいなー。
ちなみにその手前には居住区が広がっていたそうです。

今回ご紹介したのはほんの一部分です。月のワカは見どころたくさんで歴史好きにはたまらない遺跡だと思います!

正直、これがなぜ世界遺産になっていないのか分からない…。と思うほど。

月のワカは現在も調査が進んでおり、また新たな発見があるかも!

今後に期待です。

ちなみに近くには博物館があり、こちらも見どころ抜群です!(ただ、写真撮影が禁止されているのがネック…)


Huaca de la Luna(月のワカ)

住所Carr. Campiña de Moche

営業時間:火曜日〜日曜日 9時〜15時

入場料:(一般)10ソル (大学生・65歳以上)5ソル (小・中学生)1ソル


Museo Huacas de Moche (モチェのワカ博物館)

住所、営業時間は上に同じ

入場料:(一般)5ソル (大学生・65歳以上)3ソル (小・中学生)1ソル



お昼を食べた後は、世界遺産である「Chan Chan(チャンチャン遺跡)

チャンチャン遺跡は、モチーカ(モチェ)文化の後に成立したチムー王国の首都です。

「チャン」とは「太陽」を表す言葉だそうで、二回繰り返すことで「輝ける太陽」や、「偉大な太陽」といった意味があったのではないかと考えられています。

伝説では、船に乗って海の彼方からやってきた「タカイナモ」という王が作った王国なんだそうです。

チムー王国はモチーカ文化が衰亡した後の西暦900年ごろに興ったとされる王国で、ペルー北部沿岸一帯に広大な版図を誇り、「インカ帝国」と勢力を二分するほどの勢力を誇りましたが、1470年ごろに「インカ帝国」によって吸収されてしまいました。


チャンチャン遺跡は、約20平方kmというアンデス文明最大規模の都市遺跡で、太陽と月のワカと同様に日干し煉瓦の「アドべ」で建設されています。日干しレンガで建設された大規模かつ高度な計画都市遺跡という世界的にもユニークな遺跡として、世界遺産に登録されています。


入り口付近の道。目の前には巨大な壁がそびえます。

壁のレリーフ

海の波とその下にいる魚たちのレリーフ。鳥もいますね。

網目模様。沿岸に暮らすチムーの人々にとって
漁業は重要な産業だったのであろうことを思わせます。

捧げものや貢物の受取り場所、もしくはその保管庫だったと考えられている区画。
こちらも網目模様が広がっています。デザイン性だけでなく、通気性を良くするため
所々の網目模様には穴が開いています。







区画ごとに、それぞれ網目模様の下に様々な模様がデザインされています。
保管するものの種類を表しているのでしょうか。

このデザインは月を表しているらしい。
チムー王国では月が重要な信仰対象だったそうです。


約150m×50mほどの大きさの貯水池。雨がほとんど降らない砂漠地帯なので
水の確保は最も重要な課題だったでしょう。
それにしても砂漠の真ん中にこんな巨大な貯水池を作る技術の高さには驚きます。


アドべが積まれて造られている様子がわかる壁の断面

太陽とのコントラストが美しい遺跡です。
帽子と日焼け止めは必須です。

壁は高いもので10mほどのものもあったそう。

両脇の少し高くなっているところには何があったんでしょうか。 妄想が止まりません。笑


チャンチャン遺跡は広大な遺跡ですが、現在見学できるのはほんの一部で、王の宮殿だったと考えられている城塞区画のみです。

それでもかなり大きく、結構歩きます。見ごたえも抜群でした。

こちらも近くに小さな博物館があります。


Chan Chan (チャンチャン遺跡)

営業時間:火曜日〜日曜日 9時〜16時

入場料:(一般)10ソル (大学生・65歳以上)5ソル (小・中学生)1ソル


Museo de Sitio de Chan Chan (チャンチャン遺跡博物館)

営業時間:火曜日〜日曜日 9時〜16時

入場料:(一般)10ソル (大学生・65歳以上)5ソル (小・中学生)1ソル




チャンチャン遺跡を堪能した後は、ワンチャコ海岸へ



こちらは海岸沿いにレストランや宿が並ぶ観光地で、海はサーフィンに適していて、世界中からサーファーが良い波を求めてやってきます。

ちなみに、このワンチャコはペルーを代表する料理「セビーチェ」の発祥の地としても有名で、海を見ながら美味しいセビーチェを楽しむことができます。


また、古代からこの地で使用され、現在も現役で使われている葦船「トトラ」も見ることができます。

※ワンチャコでは桟橋も有名な観光スポットなのですが、今年の5月に老朽化と異常な高波により損傷したため、現在も利用することができません。早い復旧を願います。


この日のツアーはワンチャコで終了。

その後アルマス広場に戻ったところ、何かのイベントでダンサーたちがアンデス地域のダンスを踊っていました。

去年コンクールに参加するために訪れたカハマルカ県南部の街
カハバンバのダンス「Diablos de Cajabamba」のダンサーと


この日のツアーはこれで終了!

改めてトルヒーヨっていいところだなぁ~と再認識することができたし、父も楽しんでくれました。


私たちの住むトルヒーヨのほかの観光名所や、トルヒーヨ以外のペルー各地の観光地にも行ったので、それらも今後ご紹介します!


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