マリネラというダンスは、白いハンカチが必需品です。
しかし、私たちが踊っているマリネラ・ノルテーニャというスタイルでは、男性はハンカチの他に「ソンブレロ(SOMBRERO)」というつばの長い帽子も必需品なんです。
マリネラにおける男性とは
「ソンブレロ」というのは、スペイン語で一般的につばの広い帽子という意味で使われる言葉です。(英語のhatに相当)
そもそもなぜ、マリネラ・ノルテーニャではソンブレロを使うのかというと、
マリネラ・ノルテーニャでは男性のことを「Chalán(チャラン)」と呼びます。Chalánという言葉は、スペイン語の辞書だと「馬の調教師や馬の仲買人」という意味ですが、ペルーではチャランとは「馬乗り」または「馬に乗る(北部の)農園主」というイメージで使われているようです。
もともとノルテーニャというのはスペイン語で「北部の」を意味する言葉ですが、私たちの住んでいるトルヒーヨをはじめペルー北部は赤道に近く、日差しがとても強いため、Chalánは顔や肩まで影になるよう、つばが広い帽子(ソンブレロ)を被るのが一般的でした。
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拡大するとこんな感じ。ソンブレロ、ポンチョ、スカーフがカッコいいですね!! |
ちなみにこのChalánの皆さんが乗っている馬は「Caballo Peruano de Paso(カバージョ・ペルアノ・デ・パソ)」という種類のペルーが世界に誇る血統馬です。
「世界で一番滑らかに歩く馬」と評されているそうで、馬体の揺れが非常に少ないようです。Paso(パソ)というのはスペイン語で「歩み」や「ステップ」という意味ですが、それが馬種の名前になるほど、歩く姿がとてもエレガントで美しい馬なんですよね。
リマの宝飾店に飾ってあった馬に乗ってマリネラを踊るChalán(チャラン)と女性の銀細工 |
実際に、男性が馬に乗って女性とマリネラを踊ることもあるんですよ!!
(他にも女性が馬に乗って踊るパターンや、男女とも馬に乗って踊るパターンもあります。)
マリネラにおけるソンブレロの役割
ソンブレロはマリネラ用に限らず一般的にPaja(パハ)という麦わらで作られるのですが、現在はヤシ(Palma)製のものもあります。
ヤシ製のソンブレロは麦わらと比べると少し重いですが、かなり丈夫で高価です。(以前にピウラの帽子屋さんで値段を聞いたら高いもので3万5000円ぐらいでした…。さすがに高い。笑)
ソンブレロは消耗品
さて、そんなマリネラには欠かせない大事なソンブレロが、毎日の練習で
こんな感じになっちゃったので、さすがに買いに行くことにしました。笑
今回新しいソンブレロを買いに行ったのは、トルヒーヨでマリネラ用のソンブレロを扱うお店として有名な「SOMBRERERÍA OTINIANO」さん!
このOTINIANOさんは創業50年以上という老舗ソンブレロ屋さんで、マリネラ愛好家の方で知らない人はいないと言っても過言ではないと思います。
ペルーでは帽子の専門店をあちこちに見かけますが、こんな感じでマリネラのソンブレロを扱うお店もあちこちにあります。
ちなみにOTINIANOさん、現在はコロナパンデミックの影響で通常営業はしておらず、コロナ対策として予約したお客さん1組ずつ対応するという形で営業してくださってます。
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