さて、もう半年以上前のことにまりますが(汗) 昨年と同様にリマ首都圏のカヤオ憲法市ベジャビスタ区にあるPolideportivo del Callao(カジャオ総合体育館)で1月22日~28日にかけて開催された2024年マリネラ世界大会の様子をご紹介します!
私たちにとって7回目(ペルー移住してからは5回目)の世界大会への挑戦の記録です!
今回は同じマリネラアカデミーの親友であるアレックスも大会に参加するということで、アレックスと彼女のアリシア、そして私たち夫婦の4人で一緒にアレックスの車でリマまで向かいました。
トルヒーヨからリマまでは約560km、車で8時間ほどかかるので、Alexとシンジで4時間ずつ交代して運転しました。
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ひたすらこのような砂漠の景色を南下していきます |
20日の朝5時にトルヒーヨを出発し、昼過ぎには無事リマに到着しました。
今回の滞在先は、カジャオにあるAsociación de Discapacitados de las Fuerzas Armadas del Perú (ペルー軍障害者協会)の施設。所属しているアカデミーから紹介してもらいました。
ここでは安く個室の宿泊スペースを貸してくれていて、なおかつ練習するスペースもあり、コンクール会場からも近いのでお世話になりました。
しかもこの場所、歩いて2分ぐらいに大きなショッピングモールMinkaがあるので、とっても便利で快適な滞在場所でした♪
無事にリマまで到着した日の夜にリマ在住日本人の友達ワキさんから、「ペルーダンスのショーのチケットが2枚余ったから来ない?」とお誘いがあったので、喜んで向かいました。
誘われた場所はペルーで超有名なペーニャ「Brisas del Titicaca(ブリサス・デル・ティティカカ)」
世界大会に参加するために2017年にペルーへ来たときに、一度私たちもここでマリネラを踊らせて頂いたことがあります。
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ペーニャとはダンスや音楽を堪能しながら飲食できる場所のことです。 |
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Zapateo Criollo(サパテオ・クリオージョ) 黒人文化の影響を受けたペルー風タップダンスです! 実はこの時、所属している舞踊団でもこのダンスを練習していたので、 とても参考になって嬉しかったんですよねー♪ |
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どこの踊りか忘れてしまいましたが、アンデスのダンスです。 カラフルな衣装が素敵。 アンデスのダンスと一言で言っても地域ごとにかなり多様で、素朴で落ち着いたものから、飛び跳ね続けたりする激しいものまでたくさんあります。 |
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Diablada(ディアブラーダ)という悪魔の踊り。 キリスト教の影響を受け、聖母に屈服した悪魔をイメージしたものだそう。 衣装が凄くて、これを着て飛び跳ねながら踊り続けます。相当な体力が必要だろうなー。 |
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もちろんペルーといえばこれ!マリネラもありましたよ♪ |
2023年12月にトルヒーヨの舞踊団に夫婦で加入してから、マリネラ以外のダンスも学ぶようになり、ペルーのダンスの多様さと奥深さに日々気づかされます。
ペルーほど多様でたくさんのダンスがある国は他にあるんだろうか?と思わされるほど本当に素晴らしいショーでした。
ちなみに、私たちが所属している舞踊団Ritmos y Matices del Perúも毎年ここに招待され公演を行っています。
素晴らしいペルー舞踊のショーで世界大会前に感性をたっぷり充電できました♪
ワキさん、誘ってくれてありがとうございました!!
さて、世界大会初日の22日は私たちのカテゴリは無く、アレックスのカテゴリー「Senior(シニア)部門」の予選でした。
※シニア部門…35歳~49歳までのカテゴリ。
アレックスは世界大会直前にチリに住むペルー人女性とペアを組み、毎日練習して準備していた彼の踊りを見て、自分たちも頑張ろうと気持ちが入りました!
私たちは夫婦でペアを組んでいるので、問題ないですが、一般的なダンサーはコンクールに参加するために、まずはペアを探すことから始めます。これがとても大変で、参加したくてもペアが見つからず参加を断念する人もいるんです…。
また、ペアが見つかっても練習時間の調整や、踊りの感覚の違い、音の感じ方etc...
踊り方や感覚の違いを埋める作業が大変なんだそうです。それでペアで喧嘩になったりとかもよくあるそう…。
彼からもその大変さをよく聞いていたので、本当に頑張ったんだなぁと感動しました。
その後、夜に予選の結果発表があり、アレックス達は無事に準決勝に進めました。
そしてなんと、今回の世界大会には日本から4名のダンサーが参加しに来ていました!!
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左から静岡県浜松市でマリネラアカデミーを運営しているBetsi(ベッツィ)さん 世界大会主催団体のClub Libertad名古屋支部の代表であるMario(マリオ)さん 千葉でマリネラスクールの講師として活動しているJose(ホセ)さん |
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当ブログでもご紹介したことのある福田千文さん。 千文さんは東京でマリネラや他のペルー舞踊を学べるアカデミーを運営されています! |
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サオリちゃん 群馬県太田市でペルー舞踊スクールの先生として活動してます! 私たちと同じカテゴリーです! |
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名古屋支部のレイナ(クイーン)ナミエちゃん! |
私たちが日本に住んでいた頃にコンクールやイベントなどで会っていた人たちが、はるばる日本からマリネラ世界大会に挑む情熱を持った友人たちに会えて、とても嬉しく、そして「自分たちも頑張らないと」と勇気づけられました!
毎年こんな感じで日本からも参加者が来て欲しいなー!!!
そして翌日の23日、私たちの予選がありました。
朝から準備をして、会場に向かい背番号を受け取ります。
今年の背番号は1330番。昨年は3桁だった番号が4桁になっていて、参加者増えたのかなぁーと漠然と思いながら準備をし、午後4時半ごろに私たちのカテゴリが呼ばれたので、選手入場口に向かうと
ダンサーの数がめちゃくちゃ増えてる!!
会場にはバレーボールコート2面分の広いウォーミングアップ用のスペースがあり、そこがダンサー控え場所なのですが、去年はコート1面に詰めて並んでいたのが、今年は2面全面使っても外まで列がはみ出るほどのダンサーがひしめき合っていました。
去年の参加者は119組でしたが、今年はその倍近い211組もの参加者がいました!!
私たちは真ん中より少し前あたりに並びましたが、それでも私たちのカテゴリが開始してから踊るまで2時間弱ほどかかりました…。
すっかり待ち疲れしましたが、いつも通り入場時に一礼をし、私たちのペルー移住してから5回目の世界大会への挑戦が始まりました。
かかった曲は「El caballero del sombrero(帽子の紳士)」
かなりクセのある難しい曲です。
まさかいきなりこんな曲に当たるとは思わず、曲名が発表された瞬間二人で目を合わせて笑ってしまいました。笑
緊張と曲のクセで踊りが硬くなっちゃいましたが、それでもなんとか崩れず踊り切ることができました!
結果は211組中13位タイ
難しい曲に当たった割には、なかなか良いスタートを切ることができました!!
それでも少し硬くなってたので、何度も予選の踊りを見ながら反省点を話し合って、特にクセのある曲を重点的に確認し、準決勝に備えました。
準決勝は2日後の25日。前日の24日にはアレックスや日本から来たダンサーさん達の準決勝があったので、会場まで応援に行って皆さんの素晴らしい踊りに勇気を貰い、準決勝の日を迎ました。
準決勝からは並んだ順ではなく、抽選で出場順が決まるので、自分たちがどのタイミングで踊るかがわかりません。
一巡目で踊る可能性もあるため、早めにウォーミングアップをしていましたが‥‥
いつまでたっても呼ばれない・・・・。
開始から2時間弱ほど経ってから、やっと自分たちの番号が呼ばれたのですが、頭も体もぼーっとしたまま準決勝に臨んでしまいました。笑
演奏された曲は、これまた癖のある「Inolvidable Puerto Eten(忘れがたきエテン港)」
予選でクセのある曲がかかったので、次はいい曲がかかるかなと思っていたら私たちにとって相性の悪い、音がシリアスな曲だったので、またしても緊張しながら曲に入りました。笑
そして体が冷えたためか、めちゃくちゃ体力的にしんどかった…。笑
それでも特にミスもなく、踊り切ることができました!
結果は164組中16位タイ
と、いい順位をキープできました!!
さて、ここまでで参加者は当初の211組から73組と半分以下まで絞られました。
次は第一決勝。ここからが本当に難しい戦いです。
第一決勝ではここからさらに半数が脱落してしまいます。
しかも第一決勝は翌日の26日!通過を喜ぶ暇もなく、宿泊先に戻ってひたすら二人で今日の反省と振付けの修正に努めました。
そして翌日
この日は親友のアレックスの第一決勝もありました。彼もここまで順調に勝ち進んでいて、「今日も勝ち進んでみんなで最終日に行こう!」と励まし合いながら一緒に会場まで向かいました。
そして私たちより先にまずはアレックスのカテゴリの第一決勝がありました。
彼の素晴らしい踊りに勇気をもらい、その後まもなく私たちも選手入場口に向かいました。
初日と比べると、すっかり広く感じるほどダンサーが減った控え場所では、これまでとは違う緊張感が漂っていて、かなり独特な雰囲気でした。
自分たちもお互い緊張しているのが伝わって、できるだけ冗談を言ったり、励ましたりと空気にのまれないように過ごしていました。
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アレックスとアリシアと4人でパシャリ♪ |
Domingo de las finales
〜決勝の日曜日〜
そして迎えた世界大会最終日。
この日は第二決勝→第三決勝→決勝というスケジュールで、朝10時からスタート。
最終日の会場外には、昨年と同じく入場チケットを購入するための長ーい行列が出来て
会場は大盛り上がり!!!
いつものように宿泊先を出発し、昼過ぎには会場に到着しました。
会場に着いて準備をしていたら、私たちが所属しているトルヒーヨの民族舞踊団Ritmos y Matices del Perúの代表兼総監督のHugoが私たちを応援しに来てくれました!
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Hugoはこの時たまたま有名なダンサーのワークショップを受けに リマに来ていたので、私たちの応援にも来てくれました♪ |
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ちなみに同じアカデミーに所属していて、私たちを舞踊団に誘ってくれたMatias(マティアス)も参加していました。 |
余裕をもって準備をし、時間をかけて体を温めて準備していると、私たちのカテゴリを呼ぶアナウンスが。緊張しながら選手入場口に入ると、初日には211組収容していた控えスペースには私たちを含め38組しかおらず、かなりガランとしていて、いつもとは全然違う場所に感じました。
控え場所にいるのはよく見かける超有名なダンサーばかりで、私たちがその中にいるという事実に自信が湧いてきました。そしてここで満足するのではなく、さらに上に行きたいという気持ちにもなりました。
この第二決勝を通過することができるのは、たった12組だけ。
つまり、ここにいる半分以上のペアが落とされるということ。
予選から12位以内に一度も入れていないので、第三決勝への壁はかなり高いです。ですがここまで来れたのだから手の届かない場所というわけでもない。
これが最後だと思って、後悔しないように
とにかくここで踊れることを思いっきり楽しもう!
と声を掛け合って、息を合わせて一礼し、第二決勝の舞台に進みました。
Las finales〜最終決勝 〜
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3位の男性はトルヒーヨ在住の友人Khiderで、過去に世界チャンピオンになった経験もある実力者です。彼の踊りも本当に素晴らしかったです。 |
そして今回も、多くの方から沢山の応援を頂き、本当に感謝しております!
会場にわざわざ足を運んでくれたお友達、テレビ越しに、そしてメッセージで沢山エールを送ってくれた家族や友達の皆さん、本当にありがとうございました!
全ての皆さんの応援が届き、私たちのエネルギーになりました!
次の世界大会も頑張るぞっ!!!
追記
世界大会中、Tiktokに私たちの紹介動画を投稿したのですが、何故かこれがかなりバズりまして、その結果ペルーの様々なメディアが私たちの記事を書いてくれました。Tiktokの影響力って凄い…。
そして、ペルー主要全国紙のLa Republicaからも取材のご依頼があり、私たちをインタビューしてくれました。
ペルーの皆さんに私たちのことを知ってもらえる機会を頂けてとっても嬉しかったです♪
以下私たちについての記事
ペルー全国紙「La República」2024年2月2日
Shinji y Monika Kikuta, la pareja japonesa cuyo amor por la marinera de Perú traspasó fronteras
「菊田シンジとモニカ、ペルーのマリネラを愛する日本人ペアは国境を越えた」
ペルー全国紙「La República」2024年1月28日
Japoneses sorprenden al bailar marinera norteña en concurso nacional: “Del Perú para el mundo”
「”ペルーから世界へ” マリネラ全国大会で踊る日本人ペアが人々を驚かせた」
ペルーネットメディア「infobae」 2024年1月27日
ペルーメディア「Exitosa」2024年1月30日
Japoneses deslumbran con cautivador baile de marinera norteña en concurso nacional
「日本人ペアが全国コンクールでの魅惑的なマリネラの踊りで人々の目を奪う」
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