次は準決勝です。
世界大会の場合は、準決勝のあとも
第一決勝、第二決勝、第三決勝と続いて、最後に決勝となります。
ここで言う準決勝は、いわば二次予選くらいの感じですかね。
私達は前回の第60回世界大会では、第一決勝まで進む事が出来たので、今大会では第二決勝に進む事を目標に掲げていました。
なので、ここで前回の自分達からのプレッシャーが襲ってきます。
準決勝を突破して第一決勝に進まないと以前の自分達に負けてしまうので、ここでもしっかり自分達を出し切らないといけません!
「明らかに2人の踊りは良くなっていて、結果に出ているから、予選の時のように楽しく踊れたら大丈夫。」
そう思いながら2人で待機所へ向かいました。
メイン広場にある教会。ちょうどこの裏側が待機所になってました。 |
初日に比べたら緊張感は和らいでいましたが、やっぱり気が散ったり、心ここに有らず状態になったり(特にモニカが。笑)、度が過ぎる緊張感は良くないですね・・。
これは経験と、自信の積み重ねでしか解決できません。
緊張してしまうのは仕方ないので、お互いに声を掛け合いながら気持ちを落ち着かせて順番を待ちました。
ですが、会場入り口が近づいて来た時にモニカがハンカチを落として、気付かぬまま前に行きそうになり、後ろのペアが拾ってくれるというヒヤッとするハプニングが・・・。笑
まさかこれが、この後に発生するトラブルのフラグになるとは・・・・・。笑
準決勝本番、流れた曲はちょっとクセのある曲として有名な「Sarita」(サリータ)。
今まで何度も踊っている曲ではありますが、息が合わないことがほとんどでした。
クセがある・難しいと言われる曲は、旋律がほかの曲に比べて特徴的だったり、変則的だったりします。
その影響で相手との「ズレ」が生じやすいのです。
でもそれをお互いにフォローし合いながら、もう一度息を合わせ、むしろそのズレをいかに踊りに生かすか、その技術がマリネラの一番難しいところであり奥深い所なんですよね。
ズレを怖がらず楽しめるくらい余裕のあるレベルを目指していますが、まだまだ私達には波があり、出来る時の方が少ないです。
そんなことを言っても、入場した直後に曲名が発表されて、考える暇もないのでとにかく体を動かして踊るしかありません。やるしか無い!と集中しました。
マリネラは同じ曲を2回踊り、それで1セットです。
それぞれを、「プリメラ」(1番)、「セグンダ」(2番)と言います。
「プリメラ」は一部ズレた部分はありながらも、完璧ではないですがなんとかフォローし合って踊り終えました。
そして「セグンダ」。
いつもの流れで踊り始めましたがまさかの序盤でモニカのハンカチが、まさかの隣のピスタの男性のハンカチに触れ、そのまま持っていかれて手から落ちるというハプニング!!
実際の映像がこちらです。笑
動画の中盤に見る事ができます。
しかもその瞬間反射してその方向にモニカは顔を向けるという・・・。
どんな理由でも、踊りの最中にハンカチを落とすのはマイナスな印象になります。
ハンカチを落とした際の対処法は、
・男性がそのハンカチを手で拾って女性に渡す
・女性自身が「足の指」でつかみ、拾い上げる
この2択しかありません。※女性が自分のハンカチを手で拾うのはタブーです。
もし踊りの最後まで拾えなかったりすると余計に点数に響きますし、例えば踊りの最後の方に落としてしまうと拾う時間もなく終わってしまう可能性もあるので、とにかくハンカチを落とすのはなるべく避けるべきことなんです。
でも落ちてしまったものはしょうがない。笑
ハンカチを落としたら、右手に何も無い状態はおかしいので、まず女性はすぐにスカートを右手に持ちます。
その後どうなったかというと、
2人が離れたタイミングで、真志が先に動いてハンカチを拾いに行き、モニカに渡すという流れに持っていく事ができました。
なんとかモニカもハンカチを受け取って、いつもの軌道に戻る事が出来、その後は問題なく「セグンダ」を踊り終えました・・・・。
終わったあとは、「やってしまったーーーー!ごめんーーー!」という気持ちがモニカは強かったですが、真志は、前からこういうことになってしまった時のイメトレをずっとしてきたらしく、「それを本番で出来てむしろ良かった、あのハプニングで緊張がふっとんだ!」と言ってくれました。モニカは、今回真志に本当に助けられました。涙
そして今回を機に、ハプニングを楽しむ、ピンチをチャンスに変えれるくらいの綺麗な演技ができるように2人でシミュレーション・イメトレしよう、という意識が生まれました。
モニカも一瞬顔をそらしたり、真志に任せて受け身じゃ駄目だな、と反省できました。
本気の失敗ができたと思います。
でもさすがにその後は、2人とも結果が気になって気になって仕方ありませんでした。笑
確実にあのリカバーレベルでは、前回より良い順位は難しいし、どこまで下がらずに済むか、という所だったので、結果発表には翌日まで時間がかかる事を分かっていたものの、寝る直前まで携帯とにらめっこしてました。笑
そして翌日、ドキドキで結果発表のリストを開くと、順位は”21位タイ”。
なんとか第一決勝進出です!
10位も順位が下がっちゃったのは残念ですが、ハンカチを落とすというハプニングがありながらも、なんとか第一決勝に進出できて、第二決勝に向けてチャレンジできる事のほうが嬉しかったので、とりあえず一安心でした。
いやぁ、今回の踊りは、印象に残る思い出深いものになりました…。笑
結果を知って一安心した後は、目標の第二決勝進出を目標に、先生が今まで教えてきてくれた事、言われた言葉を思い出しながら、気持ちを切り替えて準備をしました。
追記:こちらは、準決勝を踊り終えた後メイン広場で声をかけてくれた親子の、娘さんと撮った写真♪この子のお父さんが、ライブ配信でたまたま私達の踊りを見てくれたらしく、しかも私達の名前が特徴的だった事に目がとまり、気になって声をかけてくれたようです。
私達のような海外から来た人がこうしてマリネラを踊っている事を嬉しく思うと伝えてくれました。こうして歓迎される事は本当に嬉しいし、モチベーションにつながります♪
素敵な出会いでした。ちなみにこの子は、首位で予選を通過したんですって!こんな小さな可愛らしい女の子ですが、もはや尊敬の思いです。
つづく
気に入ったらポチっと↓いつも見てくれてありがとう♪
0 comments:
コメントを投稿